前回の続きです。
さて、愛を伝える5つの言語を考えるにあたり
「毒親に愛情をみつけられるか」というテーマを設けました。
というのも、私は幼少期から「自分は愛されていない気がする。きっとこんなの本当の家族じゃない。だからしょうがないんだ。」と自分に言い聞かせて過ごしてきました。この本を読んだ今、当時の想いを改めるチャンスだと思ったのです。
それでは『愛を伝える5つの方法』を頼りに親の愛情を発見することは可能か検討しましょう。
結論を導くにあたり、以下の順を追って考察します。
1、 愛を伝える5つの言語とは
2、 ラブタンクという概念
3-1、当テーマにおける毒親の定義
3-2、モデルケース~我が家の愛情表現を考える~
4、 この本の弱点について
5、 結論
1、愛を伝える5つの言語とは
著者ゲーリー・チャップマンがまとめた5つの言語と簡単な説明をご紹介します。
A・・・肯定的な言葉(感謝を伝える、褒める、自分の気持ちを言葉にする)
B・・・クオリティ・タイム(共同作業、同じ時間を過ごす、心の通う時間や話し合い)
C・・・贈り物(金額に関わらない、相手を喜ばそうと思って選んだもの、特別な日でなくても良い)
D・・・サービス行為(主に家事や子供の世話等の家庭内で発生する生活上必要な作業)
E・・・身体的なタッチ(手を繋ぐ、ソファにくっついて座る、ハグやキス、夜の営みとは別の触れ合い)
※かなり簡略化しております。本を読んでいただいたらより一層理解が深まります。
これらが基本となり、人によって表現が様々なことは愛の言語の方言として捉えます。
どんな方言も元を辿ればこの5つのどれかに当てはまるはずです。
また、最も得意な言語=愛の第一言語が誰しも決まってあります。(2つある人もいる。)
ここで注目したいのは愛の言語は遺伝や環境に左右されないということです。
親子でも愛の言語は異なります。
親子関係ではつい親→子への愛情に目がいきがちですが、
子→親への愛情を忘れてはいけません。
むしろ子供の愛情表現の方がずっと分かりやすいかもしれませんね。
ありがとうや嬉しい気持ちを言葉にする子だったらAタイプかもしれない。
今日学校であったことを一生懸命話す子はBタイプかな。
折紙を折ってくれる子はもしかしてCタイプ?
お手伝いをしたがる子はDのサービス行為が愛の第一言語かもしれない。
Eタイプだからスキンシップが多いんだな。
このように普段の言動・行動から推測することができます。大人も同様です。
もし「愛の無い家庭で育ったから愛情が分からない」と思っている人には朗報です。
愛の言語が遺伝や環境に左右されないのであれば大人になってからでも自分の中に愛情を見つけることが可能だということです。
そして、子が親と異なる愛情表現をするということは
それは自分が生み出した愛情だということ。
「親に愛されなかったから愛し方を知らない」というのは真っ赤な嘘です。
育つ過程で隠れてしまっただけで本当は自分にも愛があると希望が持てます。